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2016年01月11日

キノの旅 10 再読

キノの旅 (10) the Beautiful World (電撃文庫)キノの旅 (10) the Beautiful World (電撃文庫)
時雨沢恵一 黒星紅白

KADOKAWA/アスキー・メディアワークス 2006-10-10
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―「いい歌だった。歌もいいけど、
歌手の声と歌い方がとても素敵だった。気に入った」
「おや、キノがそこまで満足げに言うとは珍しい」
歌が終わった直後から、まるでそれがスイッチだったかのように、
広場には人の動きが生まれていた。歩いて城壁へ向かう人や、
店のシャッターを開く人、馬車を用意する人、または自動車のエンジンをかける人。
そんな中の一人、エプロン姿の中年の女性が、キノを目に止めて話しかけてきた。
「旅人さん。さっき入国したのよね?今の歌聴いたかしら?いい歌だったでしょう?素敵な歌声だったでしょう?」
(『歌姫のいる国』)―他全11話収録。




旅人に必要なものそれは食料と、経験と、考える力と、そして運だ

□ペットの国
ああ、菜食主義だから香草とかも沢山あるのかな…
ああいうスパイスの類は肉食の国方が豊富に揃うような気がしますが
案外味に変化をつけるために色々揃っているのかもしれません。

□ティーの願い
例えシズたちがこの国に移民できたとしても
こういった行事にある程度真剣に楽しむ感性がないと
移民した後が大変だっただろうな。
「どうせこんなの役にたたないから」というのが
真実だったとしても彼らの移民が受け入れられなかったのは
必然と言えるでしょう。
まぁ良かったんじゃないですかね。
移民が受け入れられなくて。

□インタビューの国
昔読んだ時は「あーはいはいいつものマスゴミね」
と無意味に真実を隠すメディアを笑うだけでスルーしていたのですが
今読んでみると結構重要なことが書かれていますね。
今まで旅人になる前のキノはよく描写されていましたが
キノがどのタイミングで旅人になることを決意したのか
ということがキノの口から聞けるのは貴重です。
「大人の国」でキノ(初代)と出あって
旅の話を聞いてそのときから旅人になりたいのだと思っていましたが
そういえば最初は宿屋になりたくないわけじゃなくて
「納得して大人になりたい」(納得して宿屋になりたい)
或いはせいぜい「歌手になってみたい」ってところから始まって
殺されそうになったから勢いで出て行った、という話でしたね。
旅人キノに憧れを持っては居ましたが
それはそれで「ちゃんと働いてない」ことについて疑問には思っていたようなので
最初は旅人になるつもりはなかったんだよなぁ。
時系列が分かり辛いけど
「何かをするために」の後に旅人になる決意をして本格的に修行が始まって
「説得力」「説得力2」などの物語に続くって感じなんでしょうかね。

□ホラ吹き達の話
彼らが語った国は今もどこかにあるのか。
キノが行ってもつまらないので
師匠やシズたち一行に是非行ってほしいラインナップだ。
まぁ一番よくわかんない国はこのロープの国なんですけどね。
どういうことなの?
旅人達が語った国は一応理由(宗教/価値観)とか
国民がおかしいのではなくて国土がおかしいとかなので
なんとなく納得できるのですが
なんでこうなってんの?
なんでこういうことしちゃうの?
って言う点で一番ホラっぽい国だよなぁ。
今度にたようなリクエストがあったらこの国のこと言おうって
四人とも思ってると思う。
この話は全く覚えていなくて新鮮な気持ちで読みました。

□保護の国
人間もまた自然の一部。
絶滅してしまわないように配慮は必要ですが
人間の手で不自然に保護するぐらいなら
絶滅してしまった方が良いのかもしれません。
人間の生活に支障が出る程度の保護はどっちも
幸せにならないのだと思います。
現実世界でも絶滅危惧種でもないカラスとかちょっと
面倒くさいですよね…。
人間と動物と言うつながりでなくとも
「守られている言うことは力があるということではない」
という師匠の言葉は身につまされる言葉です。
この言葉は覚えておきたいけれど
結局のところ自分が「守られている」という事実が分からなければ
襟を正しようがないので困ったものです。
この話に出てくる不思議な動物も多分
「守られている」ということが分からなくて
「俺達は強い」と誤解していたからぶっ殺されちゃったわけで。
調子乗らずに過ごすこと、
客観的に己を見ることって大変だよなぁ。
特に言葉が違う文明同士の場合は難しい。

□電柱の国
宗教を非科学的で意味のないものと見る人も居ると思うので
結局のところ彼らは旅人にとって愚か者の集まりなのかもしれません。
個人的には外からの知識と内の大事な宗教が衝突するところに
うまく折衷案を出した頭のいい人たちだと思います。

□こんな所にある国
全然素で読んでました。
だって戦車は飛ぶし国は動くしバイクは飛ぶじゃないですか!!
真っ白な世界があってもいいじゃないですか!!
よくない!!明らかにおかしい!!悔しい!!

□ティーの一日
なんかシズがロケットランチャー(手榴弾用)を買い(貰い)与えるのは
意外でした気がしました。
この元王子様以外とまともじゃない。
まともなふりして全然まともじゃない。
今までの旅でもまれた結果だろうか。
こりゃリクは苦労しそうです。

□歌姫のいる国
かつてキノが師匠のところから飛び出して
砂漠で往生していたときに旅人に「必要なのは運だ」問い言い切りました。
そのとき降っていたの雨だったなぁ。
まるで生かすように降ってくるよなぁ雨。
時雨沢恵一(神)だからなのでしょうか。
ユアンが最初反対していたのにエリアスにかまう姿が愛おしい。
なんかお子さんエリアスぐらいなのかなーとか
子供に尊敬のまなざしで見られるのが嬉しいんだろうなーとか
悪いことでも教えて上がられるのが嬉しいんだろうなーとか
前科がないこと、歌姫が好きでレコードを買いたいという素朴な願い
が気に入ったんだろうな、って思うとなんかいい気分になる。
彼らがまた合流できなかったことはなんか寂しいことなのですが。
最期には家族を残して苦しんで死んでしまうクソのような人生だったのですが
それでもユアンがエリアスに出会えたのはいいことだったと思います。
いい人生だった。
エリアスもまたユアンと出会えたことで
サラを助けるための勇気が出てきたのかなぁ。
ユアンは蛮勇だ、って笑うんでしょうけど。
旅人を助けるのは「運」であるように
ごくごく普通の市民の糧になるのも「運」なんだろうな。
人間が生きるために必要なのは「運」なんじゃないかな。きっと。
「食料」と、「経験」と、「考える力」と、…「カン」?
そして「運」。
各内容物は変わってくるかもしれませんが
旅人も国の中の人も必要なものはあんまり変わりませんね。

ここまで書いておいて「歌姫のいる国」はあんまり好きではなかったりします。
オチや展開は好きなんですけど
ちょっと長くて間延びしてる感じや
運に頼りすぎなところがイマイチ。
あれだけ最強なキノが二人の少年少女の幸運に翻弄されるのが意外。
いつも他人の幸運を飛び越えてズバンズバンやってるキノが
今回に限ってぐだるるのはなんか不公平な感じがするのです
おお、神(時雨沢)よ…

絵口の音符とキノの絵って雨降ってるんですね。
久しぶりに読むと色々発見があります。
そんな感じで10巻感想終了。

posted by 安藤 at 15:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 電撃文庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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